Key作品の「Charlotte」考察 「AIR」との繋がり 実は輪廻転生を描いてた?
⚠︎ この記事はCharlotteとAIRのネタバレが含まれています。
「Charlotte」は3年前の作品だ。時の流れは早い。CharlotteはAngel Beats!の反省を生かして作ったとだーまえこと麻枝准が度々公言している。残念ながら、Angel Beats!より良い作品が出来たとは言えないが・・・キャラクターがどことなく似ていたり、同じ制作会社ということもあり、よく比較対象になるのはABだが管理人が思うにCharlotteはABよりAIRに似ている。
AIRは13年も前のアニメだ。Key作品に疎い最近のアニメファンはAIRの名前を知らなくても不思議じゃない。
Charlotteの主人公である"乙坂有宇"は、AIRにおけるヒロイン兼主人公の"神尾観鈴"なのだ。
乙坂は友利奈緒と"恋人になる約束"をする。「必ず帰ってくる」と。そう、言ってしまえば友利奈緒は乙坂にとって"ゴール"のような存在なのだ。AIRでは観鈴が、神尾晴子を"ゴール"としている。
残念ながら観鈴はゴールをし、死んでしまっている。だが、実際のところ死んだというより"生まれ変わり"をしただけだ。この"生まれ変わり"というのは実は乙坂にも訪れている。
乙坂は世界中の能力を回収し、脳がパンクし記憶を失った。記憶を失った彼は、以前のゲス野郎主人公ではなくなり、完全におっとりしている。これは旅に出る以前の乙坂自身の人格が死に、新たな人格に"生まれ変わった"と受け取れることだ。
観鈴は肉体的に死に、乙坂は人格的に死ぬのだ。
因みに、旅の道中乙坂は自分が何をしているのか分からなり(記憶が混乱する状態的なやつ)友利の存在(約束)を忘れかけるが、同じように観鈴も終盤で晴子が誰なのかわからなくなる。
すなわち観鈴の性別を男にし、ゲスさを増して誕生したのが乙坂有宇である。
もう一つ、友利奈緒の存在にも触れておきたい。彼女はCharlotteにおいて、というか乙坂にとってめちゃくちゃ大事な存在で友利がいなければこの物語は成り立たない。
Charlotteでは、最終回にて友利と乙坂は付き合える。では逆に最終回前までの2人の関係はなんだったのか。管理人が思うに2人の関係は、おせっかいな母親(友利)と反抗期と厨二病を拗らせた息子(乙坂)に似ている。
友利というキャラクターは非常に"母性の強い"人物だ。傷ついた主人公を癒し、立ち直らせる。これはCLANNADにおける"古河渚と岡崎朋也"と同じ構図。渚や友利に人気が出たのも、この強い母性のおかげではないだろうか。最終回前までの友利は一種の母親的存在だったのかもしれない。
前述した通り、乙坂にとって友利=ゴール。ゴールして初めて恋愛の関係になれる。AIRもゴールして初めて、観鈴と晴子の関係がやっと母娘として完璧になった。
見返すとダブル部分が結構ある。意識していたのか分からないが、Charlotte はだーまえが新しいAIRを作っていたのだ。